沖縄ドキュメンタリー映画上映会
自主企画イベント

8/26 沖縄ドキュメンタリー映画上映会終了!

秋田市の旧松倉家住宅で実施した上映会、無事終了いたしました。
暑い中お集まりいただいた皆さま、有難うございました。

スタッフさんのお話によると、江戸時代から残っているという松倉家の米蔵。
いうなれば「戦争を経験している」蔵のなかで、この8月のうちに反戦にまつわる映画を上映できたことはとても有意義だったと思います。映像で描かれた宮古島ふくむ沖縄の自衛隊配備問題については、闇雲に戦争に結びつけるのはおかしい、自衛隊がいればむしろ何かあった時に安心じゃないか、という声がたびたび聞かれます。前作【標的の島 風(かじ)かたか】においても、自衛隊配備の説明会のなかでも、そのように意見が分断している島民の姿(と、それをなぜか傍観者のように呆れた顔で見つめる防衛省の担当者の姿)が描かれていました。

戦争なんて始まらない。始まったって大したことにはならない。
米軍や自衛隊が守ってくれるから大丈夫。

はたして本当にそうでしょうか。
今回流れた映像に、与那国島に戦車が入ってくるシーンがあります。
自分たちが日常使っている道路を当たり前のように戦車が通る。映画やドキュメンタリーでしか観たことのない人を殺す兵器が、です。そこでいつもと同じように暮らせるでしょうか。
轟音を響かせてオスプレイもやってきます。ろくな説明もせずに弾薬庫もつくられます。
それでも「大丈夫」という根拠は、どこにあるんでしょうか。

「戦争を与那国に持ってくるなんて、ありえないじゃないですか」


目の前を通り過ぎる戦車を前に、横断幕を持って泣きながら抗議する人。
そのシーンが個人的に頭に焼きついて離れませんでした。

上映後の感想共有タイムにも多くの方にご参加いただきました。
青森の三沢基地のお話をしてくれる方や、秋田のイージス・アショア配備計画の時の話をしてくれる方もいて、とても興味深く聞かせていただきました。大学の授業で先生から「【戦場ぬ止み】(監督の過去作)は観た方がいい」と猛プッシュされたことで今回の上映企画を知り、参加してくれた学生の方も。

「反戦について考えましょう」とか「ジェンダーについて関心を持とう」というのは、誰かに言われてから行動に移せるものではないのだとたびたび感じます。各人がこれまでの人生経験から導き出してきた考えを「〇〇しましょう」という呼びかけぐらいでは変えられません。おそらくよっぽど普段からいろんなことを吸収しようと意識している人でない限り、自ら変えようなんて思わないのではないでしょうか。

そういう時に、信頼できる誰かの薦めであったり、自分の好きなジャンル(映画、本、アニメなど)だったり、そういうルートから「あくまでも自分で興味を持ち始める」というのが大事だなと思います。自分で能動的に動いて調べ、辿り着いた結論はそう簡単に揺るがない。……そういった「自分で思いつき、考え始める」ところのきっかけに、この上映イベントがなっていたなら幸いです。

今回参加者募集の段階で「沖縄を守るためにも米軍基地、自衛隊は必要だ(要約)」という反応を頂きました。皮肉というかイベント自体を揶揄するようなものだったのですが、そういう意見を持つ方も勿論いると思います。そういう方の考えを「変えてやろう」だとか、そういう大それた考えはありませんし、無理だと思います。私の考えを変えられないのと同じように。

ただ、似たような考えを持つ人たちと共通点を探りつつ、連帯できればと考えています。

そして「似てない」考えを持つ人でも、考えの行き着く先が「平和」「戦争が起こらない世界」というものであるならば、もしかしたらどこかで共通点を見出せる場面がくるかもしれません。
それまで、私は私で今回のようなイベントを今後も続けていきます。

ご参加有難うございました!

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